3方向分岐をそれぞれ走る列車について
日本の鉄道網は複雑かつ多様で、その中でも特に興味深いのは3方向に分岐する駅の存在です。関西で有名な駅は、線路がデルタ形状になっている伊勢中川駅構内でしょう。今回は主にアーバンネットワークエリアのJRを対象に、ある駅を起点に3方向に進む列車について調べてみました。この記事では、路線図上で見たときに中心駅を中心に3方向に進むことができる駅について紹介します。なお、3方向のうち2方向が同一路線であるかどうかは問いません。
3方向の駅の例
以下の駅では、中心駅をまたいで3方向それぞれに定期列車が運行されています(2025年現在):
- 米原駅:東海道本線、北陸本線で合計3方向に列車が走っています。
- 高田駅:和歌山線、桜井線で合計3方向に列車が走っています。




かつては次のような駅でも同様に運行されていました:
- 近江塩津駅:北陸本線、湖西線
- 野村駅(現、西脇市駅):加古川線、鍛冶屋線




2方向の駅の例
一方で、中心駅をまたいで2方向に定期列車が運行されている駅も多く存在します:
- 相生駅:山陽本線、赤穂線
- 新大阪駅:東海道本線、おおさか東線
- 山科駅:東海道本線、湖西線
- 草津駅:東海道本線、草津線
- 近江塩津駅(現在):北陸本線、湖西線
- 西九条駅:大阪環状線、桜島線
- 鴫野駅:学研都市線、おおさか東線
- 放出駅:学研都市線、おおさか東線
- 今宮駅:大阪環状線、関西本線
- 久宝寺駅:関西本線、おおさか東線
- 王寺駅:関西本線、和歌山線
- 日根野駅:関西空港線、阪和線
おおさか東線だけで2方向分岐の駅が3駅存在していますね。
1方向の駅の例
最後に、1方向にのみ定期列車が運行されている駅も挙げておきます:
- 加古川駅:山陽本線、加古川線
- 谷川駅:加古川線、福知山線
- 兵庫駅:山陽本線、和田岬線
- 敦賀駅:北陸本線、小浜線
- 奈良駅:関西本線、桜井線
- 柘植駅:関西本線、草津線
- 鳳駅:阪和線、東羽衣線
最後に
近畿圏には、中心駅を基点に3方向へ路線が伸び、それぞれの方向へ直通列車が運行されている駅が複数存在することが確認されました。これにより車両運用の効率化が期待されるだけでなく、地域間のアクセス性が向上し旅行者や通勤者にとって利便性が大きく向上していると推察されます。一部の駅では以前より乗降客数が減少している場合も考えられますが、それでもなお地域の交通拠点としての役割を果たし続けているはずです。実際に訪れることで、このような多様なルート選択の魅力を体感できるのではないでしょうか。